フィリピンの永住権(SRRV ・クォータービザ・APRV)取得方法を徹底解説!

日本のパスポート

永住権とは平たく言うと「永住者」という在留資格のこと。フィリピンにも外国人が取得する永住権があり、在留期間を制限されず国内に住むことができます。

今回はフィリピンの永住権の種類やその取得方法をご紹介していきます。

目次

日本人が取得できるフィリピンの永住権は5種類


日本のパスポート

フィリピンで日本人が取得できる永住権は全部で5種類あります。その名前と概要はこちらです。

  • ・結婚ビザ(13a)・・・フィリピン人と結婚した外国人が対象
  • ・特別投資家ビザ(SIRV)・・・年齢を問わず投資信託や不動産を購入することが条件
  • ・特別永住退職者査証(SRRV)・・・一定額の預金・年齢・無犯罪などが条件
  • ・特別割当移住査証(クォータービザ)・・・滞在期間が無制限だが投資や事業が条件
  • ・APECO特別永住権プログラムビザ(APRV)・・・4泊5日で取得が可能

 

その中でも比較的取得しやすい永住権3種類(SRRV・クォータビザ・APRV)について詳しく解説していきます。取得方法や更新期間についてもご紹介しますので、フィリピンで永住権を取得しようとお考えの方はぜひお読みください。

特別永住退職者査証(SRRV: Special Resident Retiree’s Visa)


フィリピンの退職庁(PRA)が運営・申請受付をしているビザのため「PRA永住権」という名前でも知られています。

PRA永住権は最も利便性が高く取得しやすい永住権で、就労や投資も可能。こちらは預託金システムにより3種類に分類され、それぞれ年齢により預託金の金額などが異なります。

SRRVの取得方法

指定銀行に口座を開設し、希望するプログラムに該当する申請料を支払います。(申請者は$1,400、同伴家族は$300/人)こちらにはIDカード発行料や移民局の手数料も含まれています。

申請手続きはPRAホームページからオンラインで、もしくはFAXでも受け付け可。フィリピン入国後に必要書類をPRA窓口へ提出します。

申請の手続きは専任の担当者が銀行や病院、警察にまで同行してくれ、問題が無ければその日のうちに手続きが完了します。

【必要書類】

  • ・申請用紙
  • ・パスポート原本(有効な入国ビザがあるもの)
  • ・健康診断書
  • ・定期預金証明書
  • ・無犯罪証明書(日本)・NBI(国家捜査局)クリアランス
  • ・年金証明(年金申請該当者)
  • ・写真(5×5㎝)12枚
  • ・同伴する配偶者・子供との関係を証明する書類

特別割当移住査証(クォータービザ:Qquota Iimmigrant Visa)


クォータービザは日本・アメリカ・ドイツの3か国のみに与えられるビザで、それぞれ年間で50人の枠が決まっています。取得するための門戸は狭いですが、取得後は供託預金を自由に使え、外国への渡航や現地での就労が自由とメリットが多いのが特徴です。

クォータービザの取得方法

クォータービザの発給枠はフィリピン移民局所属の弁護士に割り当てられます。したがってビザ取得実績のある弁護士や請負業者に申請を依頼することになります。

ただし取得条件が年々厳しくなり、供託預金の他にも高額な手数料(20万~40万円程度)が必要となるため、取得のハードルは高めです。また万が一取得が出来なくてもこの手数料は返金されませんのでご注意ください。

【必要書類】

  • ・申請用紙
  • ・パスポートの写し
  • ・申請理由を記載した陳述書
  • ・無犯罪証明書
  • ・所得宣誓書
  • ・経済基盤証明($40,000以上の預金残高証明・ビジネス証明・投資証明)
  • ・健康診断書
  • ・その他、提出を求められた書類

APECO特別永住権プログラムビザ(APRV:The APECO Permanent Resident Visa)


フィリピン政府とルソン島中部・オーロラ州が取り組んでいる、オーロラ特別経済区の振興開発事業に出資することで永住権が得られる制度です。

通常永住権を取得するには30日~40日程度の滞在が必要となりますが、こちらのAPRVは日本から4泊5日のツアーで取得できるのが大きな魅力です。また健康診断書の提出やフィリピンでの住所が必要ないため、忙しい方が手軽に永住権を取得できると人気。

ただし事業開発援助金と登録手数料の合計で、日本円で370万円程度必要となります。こちらは後で投資に使うことができず、ビザ取り消し後に手元に戻ってくるわけではないためご注意ください。しかしながら金額に関して納得していれば、永住権を取得する手段としてはとても良い制度となっています。

さらにこちらの永住権でフィリピンの住所が不要なのは、APECO内に建設中のコンドミニアムを住所として申請できるためです。永住権取得後は他の場所へ住所を移転することもできるので、住む場所の自由度が高いのも特徴です。

APRVの取得方法

4泊5日で永住権が取れるということで、それが目的のツアーに参加すればOKです。

  1. ①APRV申込書提出
  2. ②取得手数料・プログラム参加料・ACR-Iカード取得料の振込
  3. ③各種書類(ツアー同意書・パスポートの写し・証明写真・その他個人情報書類)提出
  4. ④ツアー参加 

1日目 フィリピン到着後 無犯罪証明書取得手続き
2日目 APECOオフィスに申請書類提出など
3日目 ACR-Iカード申請手続き
4日目 不動産視察・証券口座開設
5日目 永住権受領・銀行口座開設 日本へ帰国

ただしパスポートの期限がツアーの最終日から半年以上先まで有効でなければいけません。

フィリピンの永住権取得方法まとめ


今回はフィリピンで日本人が取得出る永住権として、SRRV ・クォータービザ・APRVの3種類について詳しくご紹介してきました。それぞれの永住権ごとに必要となる費用や条件、取得の難易度が異なります。とはいえ取得後は自由に出入国ができ、現地での就労が可能というメリットもあります。

このようにフィリピンにずっと住み続けなければいけないという訳ではないため、日本とフィリピンの二か所に拠点を持つという自由度の高い生活が可能です。

フィリピンの永住権取得制度や取得条件は、変更することが考えられます。そのため自分が実際に取得準備をする前には、必ず最新の情報をチェックするようにしましょう。