フィリピンの不動産デベロッパー・センチュリープロパティーズとは?

センチュリープロパティーズとは?

フィリピンには高所得者層向け住宅に特化した開発を手掛ける「センチュリープロパティーズ(Century Properties Inc.)」という不動産デベロッパーがあります。

世界のセレブ、パリス・ヒルトンがプロデュースした高級コンドミニアムや、ベルサーチなどのブランドとコラボした住宅などを開発。

今回はフィリピン国内のみならず海外からも高い評価を得た不動産を開発し続ける、センチュリープロパティーズについて見ていきましょう。

目次

フィリピンの不動産デベロッパーセンチュリープロパティーズの基本情報


センチュリープロパティーズとは?

創業:1983年

センチュリープロパティーズはホセ・アントニオにより1983年に創業されてから、主に富裕層向けのコンドミニアムなどの住宅物件を手掛けてきました。

主要なフィリピン国内の不動産開発業者は、様々な業種を営むコングロマリットであることが多い中、こちらのセンチュリープロパティーズは不動産開発に特化した事業のみを行っています。

東南アジアでは初めて、米大統領が保有する「トランプ・タワー」の開発にも携わりました。

2020年現在までに、マニラ最高層コンドミニアム「Gramercy Residences」などの富裕層向け住宅をマカティ市に続々と開発しています。
また、業種の垣根を超えて、ファッションブランドなどとのコラボレーションも行っており、以下のような実績を有します。

センチュリープロパティーズが展開する不動産以外のビジネス

センチュリープロパティーズが開発しているのは、住宅だけではありません。


マカティ市のサラマンカ通りには「センチュリア・メディカル・マカティ」という病院を建設。


主に外来患者向けのテクノメディカル機関として、700を超えるクリニックをITによって繋いでいる新しい形の高度医療病院です。


こちらの病院は「センチュリー・スパイア」と呼ばれる複合施設内にあります。敷地内にはコンドミニアムやショッピングモール「センチュリー・シティモール」が建ち、巨大なコミュニティを形成しています。

センチュリープロパティーズの歴史


センチュリープロパティーズは、元中国大使のホセ・アントニオにより1983年に創業しました。不動産開発を主体としオフィスビルや病院、ゴルフクラブなどの開発にも着手。


2011年にはフィリピン証券市場に上場し、2012年に開発がスタートした首都マニラの高級コンドミニアム「トランプ・タワー」を皮切りに、高所得者層向けコンドミニアムの開発により業績を伸ばしてきました。


2017年の売上は74億9,000万ペソ、純利益は6億3,000万ペソと、フィリピンの売上トップ5に入る不動産デベロッパーに成長。毎年3~5件の新規プロジェクトを立ち上げています。

センチュリープロパティーズは日本企業とも提携

センチュリープロパティーズは2018年、三菱商事との合弁会社「ファースト・パーク・ホームズ社」を立ち上げました。出資比率はセンチュリープロパティーズ社60%、三菱商事40%。

フィリピンでは2014年に人口が1億人を突破、2050年には1億5,000万人に達するとされており、住宅不足と住宅価格の高騰が懸念されています。

それらの問題を解消すべく、こちらの合弁会社ではカビデ州とバタンガス州に中流階級け建売住宅地区を開発。2023年までに全国15か所での住宅開発を計画しています。

また同合弁企業では、マカティ市のセンチュリー・シティーに「センチュリー・ダイヤモンド・タワー」を建設。こちらは35階建て高層オフィスビルで、総事業費45億ペソを掛けた一大プロジェクトとなりました。

フィリピンの不動産デベロッパーセンチュリープロパティーズが展開する不動産ブランド


それではフィリピン国内で高所得者層向けの住宅を次々と開発している、センチュリープロパティーズの不動産ブランドについて詳しく見ていきましょう。

アズール・アーバン・リゾート・レジデンス

マニラ首都圏のパラニャーケ市に建築されたのは、「アズール・アーバン・リゾート・レジデンス」です。ビーチ風プールやクラブハウスを中心に11棟のマンションを配置。

棟ごとに「マイアミ」や「モルジブ」など世界のビーチリゾートの名前が付けられています。

こちらのプールとクラブハウスは世界のセレブとして知られている、パリス・ヒルトンが設計したことでも有名に。そのほかにもシアタールームやレストラン、スパ施設やバーラウンジなどが施設内にあります。

リゾートライフと都市生活、自然という3つのキーワードを融合させ、敷地内には複数の公園や屋上公園が配置。2014年アジアのコンドミニアムのAWARDを獲得しています。

センチュリー・スパイア

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建物の設計はイギリス大英戦争博物館なども手掛けたダニエル・リベスキンド氏、共用部の内装は有名ブランドアルマーニが担当。上階に行くほど床面積が大きくなる設計で、上層部は王冠のような形のブロックが3つ積み重なったデザインです。 

立地するのはトランプ・タワーをはじめとする高級コンドミニアムが並び立つ、マカティ市内のセンチュリーシティです。

また建物内部はオフィスと共用部、住居区に区分けされ、部屋は1ルームやペントハウスなどから選べます。下層には店舗やオフィス、映画館やプールなどのアメニティを挟んで上層階に住居用コンドミニアムを配置しています。

トランプ・タワー

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アメリカの不動産王の顔も持つ、トランプ大統領の名前を冠した高級コンドミニアム「トランプ・タワー」は、マカティ市内のセンチュリーシティに建っています。

東南アジアではセンチュリープロパティーズが初めてトランプ・タワーの開発を手掛け、工法やデザインなどはすべてアメリカンスタイル。共用施設にはプールやフィットネスセンター、シアタールームや会議室などを備えています。

こちらのトランプ・タワーには、コンシェルジュやハウスキーピングなどの他にもドアマンや駐車サービスといったホテル並みのサービスがあります。名実ともに最高級コンドミニアムとして、フィリピン国内の富裕層や外国人に人気です。

アクア プライベート レジデンス

マカティ市の北側、マンダルヨン市にあるのが「アクア プライベート レジデンス」です。ロックウェル川沿いに建ち、マカティ市の中心から少し離れているため比較的価格は安め。

同じ敷地には「ノボルテ スイート マニラ」というホテルも建っています。

ホワイトストーンをカットしたようなデザインの建物は「ザ・ペブル」と呼ばれ、中にはフィットネスセンターや25mプール、テニスコートなどが設置されています。またこの周りにはショッピングが楽しめるお店やレストランもあり、利便性も抜群。

まとめ


センチュリープロパティーズは、経済の中心地マカティ市に高級コンドミニアムを続々と開発してきました。手掛ける不動産ブランドは世界の一流ブランドとのコラボや、パリス・ヒルトンとのプロデュース、東南アジアでは初となるトランプ・タワーなど個性的なものばかり。


今後もセンチュリープロパティーズは、世界の富裕層を相手に高品質でオリジナリティあふれるレジデンスを開発してくれるでしょう。