フィリピンの不動産投資で気になる賃貸需要は?

東南アジアの島国であるフィリピンでは、不動産投資での賃貸需要は今後どうなるのでしょうか?最近目覚ましい経済成長を遂げるフィリピンにおける、不動産投資の現状や賃貸需要、人気のエリアについて詳しく解説していきます。

フィリピンで不動産投資をお考えの方はぜひ参考にしてください。

目次

フィリピンの人口や経済はこれからどうなる


フィリピンの不動産投資を考える前に、フィリピンの人口や経済成長について見ていきましょう。

人口減少が懸念される日本とは異なり、フィリピンでは急激な人口増加の途中にあります。2020年現在、フィリピンの人口は1億958万人と日本よりは1,800万人ほど少ないですが、10年後の2030年には日本の人口を超えて2091年まで人口が増加すると予測されています。

経済においては2020年の経済成長率が6.1%と、ASESN諸国の中でもダントツの数字です。1982年に海外雇用庁が設立されると出稼ぎ労働者が一気に増加し、出稼ぎ労働者の仕送りがフィリピン国内のGDPの10%を占めるまでになりました。

またフィリピンの年齢別人口は年齢が高くなるほど少なくなる綺麗なピラミッド型で、これからの豊富な労働人口が期待できます。

また英語が公用語ということもあり、業務プロセスを外部企業に委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)による海外企業誘致もますます進むでしょう。

このようなことからフィリピン国内の人口はまだまだ増え続け、経済も右肩上がりの成長を見込めます。

フィリピン不動産の賃貸需要は増える?


前項で解説しましたが、フィリピンの人口は今後ますます増えるのに伴い、賃貸物件の需要も高まると言えます。

また海外企業の進出により、駐在員やその家族の住む住宅も必要になります。さらには国内外から定年退職による移住者も見込めるため、フィリピンの不動産市場はますます活発になります。
特にフィリピン経済の中心地・マニラ首都圏や観光地としても知られているセブでは、大規模な不動産開発が進められており、高級コンドミニアムや複合施設付きのレジデンスなどが続々建設されています。

特にセブなどのリゾート観光地では、ホテルコンドミニアムの部屋貸しなども不動産投資として人気に。この地を訪れた観光客などに一日単位で貸し出すもので、通常の賃貸に出すよりも収益性が高いと日本からの視察ツアーもあるほどです。回転率を上げていけば10%以上の利回りも期待できるほどです。

フィリピンの不動産投資で賃貸需要が高い人気のエリア


フィリピンの購入物件相場は日本と比べても四分の一ほどと格安。ホテル仕様の内装やプールなどの共用施設が充実しているなど、日本の高級マンションにも負けない設備の物件が数多くあります。 外国人投資家がコンドミニアムなどの賃貸物件投資を考えるうえで、おすすめの条件は下記のとおりです。
それではフィリピンの不動産投資で人気のエリアをご紹介していきます。

ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)

元々はフィリピン軍の主要キャンプ地だった場所に、フィリピン最大の財閥「アヤラコーポレーション」によって開発されたのがボニファシオ・グローバルシティです。

1995年の開発計画を基にゼロから今の近未来都市のような姿に変貌しました。グローバルシティという名前の通り、大使館やインタースクールも多く建ち、外国からの駐在員も住んでいます。経済成長著しいフィリピンを象徴するような都市で、高層建築のオフィスビルやデパート、高級ホテルやレジデンスなどが立ち並んでいます。

フィリピン国内ではマカティに並ぶ地価の高さですが、交通の便が良く緑豊かな町並みで、治安も良いので日本人にも人気の移住地です。

また電線はすべて地中に埋められており、地下には巨大な貯水槽が備えられているため洪水被害の起こらないエリアとしても知られています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

マカティ

「フィリピンのウォール街」とも呼ばれるマカティは、シティバンクなどの金融機関やマイクロソフトなどの一流企業が集まっている経済の中心地です。

こちらはアヤラ一族という財閥の手によって開発され、中心部には緑豊かな公園の他にも、ショッピングモールやデパートが入った巨大商業施設「アヤラセンター」などがあります。

国内で最も開発が進んでいる地区の一つで、商業施設の充実度はフィリピンでもNo.1。マニラ空港からは車で約20分の好立地で、最近まで日本人が一番多く居住していたエリアでもあります。

市内のロックウェル地区やサルセド地区には、ファミリー層向けの3LDKなど広めの高級コンドミニアムが多く立ち並んでいます。一方のレガスピ地区は単身者向けのスタジオタイプや2ベッドルームまでのコンドミニアムが主流。最近開発されたBGCと比べると、10年以上築年数が経った物件が比較的多い場所となっています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

マンダルヨン

マニラ首都圏の経済の中心地マカティ市に面しており、そこで働く会社員のベッドタウンとして人気があるエリアです。マカティのような交通渋滞も少なく電車で通勤できるので、海外からの駐在員も多く住んでいる地域。

また同市内には国内有数のショッピングモールやビジネス街もありBPO企業が数多くオフィスを構えています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

ケソン

マニラの北東部にあるケソン市にはフィリピン大学をはじめとする学校があります。またクバオ地区やディリマン地区には多くの商業施設や中央政府の官庁、その出先機関などがあり、そこで働く人々の住居として賃貸物件の需要も高いエリアです。

公園やレストラン、ショッピングモールもあるため、ファミリー層向けのコンドミニアムも続々と建設されています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

タギッグ

マニラ首都圏南西部のバエ湖湖岸にある街で、昔は漁村の一つに過ぎなかったところが高速道路の開通や大規模開発によって、フィリピン国内でも最も急速に発展している都市の一つになりました。

「フォート・ボニファシオ」と呼ばれるフィリピン軍の基地を再開発し「ボニファシオ・グローバルシティ」として新たに生まれ変わりました。

オフィス街やショッピングモール、ホテルやインターナショナルスクールが並び、住宅との複合施設も多く建設されています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

パサイ

フィリピン経済の中心地・マカティの南西にあるのがパサイ市です。アメリカ統治時代に発展したエリアで、ニノイ・アキノ国際空港やマニラ・ライトレールなどの鉄道なども通っている交通の要所です。

マカティ市までは車で約10分と近く、ボニファシオ・グローバルシティへも15分程度で行けるため、通勤にも便利なエリアです。

東南アジア最大のショッピングモール「SMモールオブアジア」やカジノホテルなどもあり、観光客にも人気になっています。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

メトロ・セブ

フィリピン中部のビサヤ諸島に位置する細長いセブ島にある大都市圏です。

フィリピン国内では人口第5位の都市で、セブ島観光の中心地として国際線や国内線など多くの航空路線を抱えています。

日本ではリゾート地として知られているセブですが、BPO企業をはじめとして金融やITなど様々な企業の本拠地が置かれている地域でもあります。もちろんリゾートホテルやダイビングスポットなどの観光地も充実しているため、観光客目当ての投資物件もおすすめです。

(投資例)

実際の賃貸価格推移(dot property)

フィリピンの不動産投資で注意すべきこと


今後の賃貸需要の高まりが期待できるフィリピンの不動産投資ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。せっかくの資産を無駄にしないためにもこれからご紹介する注意点に気を付けてフィリピンの不動産投資を行ってくださいね。

信頼できる不動産管理会社を見つける

フィリピンで賃貸物件を運用するには、購入後の管理が大切になります。日本の不動産会社のように売買の仲介から物件管理、賃貸仲介まで一貫して代行してくれる会社はフィリピンにほとんどありません。

そのため日本と同じようなサポートを管理会社に期待すると、大変な目に合うこともあります。フィリピンで不動産投資を成功させるには信頼できる不動産管理会社を見つけることが重要になります。(売買〜賃貸まで当社では一元管理が可能です。)

プレビルド物件に気を付ける

施工前の物件を安く購入できるのがプレビルド物件の良い点ですが、そこにはデメリットがあることを覚えておきましょう。プレビルド物件は基本的に購入希望者から集めたお金でその物件を建設していきます。そのため途中で工事が止まってしまったり、デベロッパーが倒産してしまうことも。

日本ではありえませんが、フィリピンをはじめとする海外ではよくあることです。それまでに支払ったお金は戻ってこない場合もあるので、実績があり経営状態の良いデベロッパーを選ぶようにしましょう。

まとめ


若年層を中心に人口が増え、BPOをはじめとする企業が海外から移転してくるフィリピンでは今後の経済の発展が期待できます。人口増加や海外からの移住者がますます増えることから、フィリピン国内の賃貸需要も高まるでしょう。

海外ならではの不動産事情に気を付けながら、資産形成のためにもフィリピンの不動産投資を行ってみてはいかがでしょうか。