フィリピンの不動産価格の今後は上がる?今までの価格推移を徹底調査!

フィリピン不動産の投資を考えた時、不動産価格が今後上がるかどうかは気になるところです。特にキャピタルゲイン(売却益)を得ようと考えた時、確実に値上がりする物件を購入したいですよね。
フィリピンの不動産投資としてはプリセールで買って、竣工前に売却という手法もありますが、実際に竣工後賃貸に出しても利回りが大きいのがフィリピンの不動産の魅力。そこで賃貸に出した後、数年後に売却したらどうなるのか?ということも気になります。 未来を予測することは容易ではありませんが、フィリピンのコンドミニアムについて竣工後から今までの相場はどのように推移してきたか調査しました。

目次

政府の経済戦略をもとに信頼ある第三者機関は不動産価格が上昇すると予測


フィリピン政府の経済戦略として不動産価格の上昇に最も有効なのが、国民総所得の引き上げと積極的なインフラ投資です。2022年までにはタイや中国と同程の所得を目標とし、これによりフィリピン国内での不動産購入が活性化されるでしょう。また電力や交通などのインフラを整備することで、地価や不動産価格が値上がりすることもほぼ確実化されています。

またフィリピン政府は海外からの投資を歓迎しており、今後ますます日本やそれ以外の国々から不動産投資もますます活発になると思われます。

さらに世界銀行ではフィリピンン経済の成長率を6.1%と高く予想。また世界で不動産サービスを提供するコリアーズでは2020年のフィリピン不動産市場を、中心地区だけでなくその周辺地域にも開発の波が来るだろうと予測しています。

有名不動産デベロッパーが建てた物件の推移


それではフィリピンの各有名デベロッパーが、過去に建設したコンドミニアムの価格推移はどうだったのでしょうか。2020年3月までの価格の推移を調査しました。

アヤラランド

アヤラランドは1834年に設立されたフィリピン最大の財閥「アヤラコーポレーション」傘下の不動産デベロッパーです。

これまでにコンドミニアムの他にもショッピングモール開発やホテル開発、オフィス事業や都市開発事業などを幅広く展開。

2014年には東南アジアで最も名誉ある「South East Asia Property Awards」でベストデベロッパーに選出されました。今やフィリピンのみならず東南アジアを代表する不動産デベロッパーとなっています。

パークテラス(Park Terraces)

マカティの中心部、グリーンベルトエリアに建つ「パークテラス」は地上60階建ての3棟からなり総戸数は388です。近隣にはショッピングモールのグリーンベルトモールや高級ホテル、映画館などが集まっています。
敷地内にはインフィニティプールやジム、庭園やキッズパークなどが完備されており、単身世帯からファミリー世帯までに対応可能なルームタイプが充実。また防犯面も24時間体制の警備システムとして、監視カメラや火災報知器などの設備が設置されています。
竣工:2016年

センチュリープロパティーズ

不動産開発や管理を専門に手掛けるセンチュリープロパティーズは、1983年の創業以来オフィスビルやゴルフ場開発、病院開発も行う大手デベロッパーです。これまでに40以上の大型プロジェクトを完成。 富裕層向けのコンドミニアム開発に特化し、ベルサーチやアルマーニが設計した内装、セレブとして知られる「パリス・ヒルトン」とコラボした人工ビーチなどを建設しています。

アクアリビングストン(Acqua Livingstone)

アクアプライベートレジデンスとして建設されたコンドミニアム。アクアという名前の通り人口の滝や植栽された木々が、水と自然との調和をモチーフにデザインされています。全5棟のタワーはすべて滝の名前が付けられており、敷地内にはフィットネスや図書館、プールなどが完備されています。
部屋の種類は1ベッドルームから3ベッドルームまで。タワーごとに内装や家具の仕様が異なりますが、共用施設「The Pebble」では住人のクラブハウスとして、様々なスポーツ施設やトレーニング施設が使用できます。
竣工:2018年

DMCI

フィリピン大手の建設会社「DMCIグループ」傘下のコンドミニアムデベロッパーのです。グループが手掛けてきたホテルや商業施設建設のノウハウをもとに、ブルネイ王国の宮殿建築にも携わりました。マニラ首都圏を中心に50物件以上を分譲し、日本人スタッフによる対応も行っています。

カイガーデンレジデンス(Kai Garden Residences)

42階建てのコンドミニアムとして、オルティガスエリアに2024年の完成を目指して建設中。日本庭園をモチーフとして、金沢の兼六園をイメージした庭が再現される予定です。

1ベッドルームから3ベッドルームまであり、SMメガモールなどのショッピングモールやドミンゴゲバラ商業地区などにも近いのが特徴。またMRTの駅にも近くアクセスも抜群です。
「Sugi(スギ)」「Icho(イチョウ)」「Hinoki(ヒノキ)」という日本の木の名前を付けた3棟からなり、建物内にはオープンラウンジやフィットネス、スカイパビリオンなどを完備。
竣工:2024年2月

フェデラルランド

フェデラルランドは「GTキャピタルホールディングス」に属し、フィリピン大手の銀行「メトロバンク」が100%出資した不動産デベロッパー。 40年以上の歴史と実績をもとに、マカティの中心部GTタワーなどに代表される高層建築物を次々と開発しています。また日本のオリックスと合弁会社を立ち上げ、大型のコンドミニアム開発にも着手。

ワンウィルソンスクエア(One Wilson Square)

オルティガスアベニューとウィルソンストリートの角地に建つ38階建てのコンドミニアムです。グリーンヒルズ駅まで徒歩数分と近く、グリーンヒルズ・ショッピングモールも1㎞圏内にある立地の良さが特徴。
敷地内にはプールや庭園、プレイルームなどを完備。他にも会議室や多目的ルームを備えており、ビジネス利用もできます。1ベッドルームから3ベッドルームまであり、エアコンやケーブルテレビ、セキュリティシステムなども充実しています。
竣工:2017年

メガワールド

メガワールドは中国からの移民アンドリュー・タン氏が創設したコングロマリット「アライアンス・グローバル・グループ」の傘下にあり、100ヘクタール規模の超大型都市開発も行っている不動産デベロッパーです。

これまでに220以上もの都市開発を手掛け、2013年にはフィリピン国内で不動産デベロッパーとして売り上げ第一位を獲得。

フローレンス(The Florence)

フィリピン国内で最先端の都市として知られるボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)に建設されています。近代的な建物のデザインと緑豊かな庭園が特徴で、プライベート空間を重視した上質な住居環境を提供します。
コンドミニアムは全部で3棟。中央の建物はまるで羽を広げた鳥のようなデザインで、緑に囲まれたいインフィニティプールが特徴。伝統的なヨーロピアン建築を取り入れながら、近代的なアメニティや中央集中型のロビーを備えています。
竣工:2018年11月

ロビンソンズランド

ロビンソンズランドはフィリピンの財閥「JGサミット・ホールディングス」傘下の不動産デベロッパーとして、1980年に設立。

フィリピン全域で戸建て住宅やオフィスビル、商業施設やホテルなどを開発し、常に進行中のプロジェクトが30を超えていることからも会社規模の大きさがうかがえます。

マニラ首都圏だけでなく、避暑地や郊外にも積極的に進出し、住み心地を第一に考えられた姿勢により多くの顧客の信頼を得ています。

マグノリアレジデンス(Magnolia Residences)

全部で4棟からなるマグノリアレジデンスは2棟が36階建て、もう2棟が38階建てです。ケソン市のオーロラブルードに面した場所に建ち、ギルモア駅や学校、ショッピングモールからも近い好立地。
スタジオタイプから4ベッドルームまでと部屋タイプも様々で、施設内にはバーベキューエリアやプール、テニスコートや図書館なども備えています。すべての部屋に自動煙検知器やスプリンクラーシステム付き火災警報​​器を設置、高い安全性を誇ります。
竣工:2017年9月

シャングプロパティーズ

シャングプロパティーズはシンガポールを拠点とした「KUOKグループ」に属し、アヤラグループとの業務提携によりフィリピンでのコンドミニアム開発に着手。

グループでは5つ星ホテルとして有名なシャングリラホテルなどを展開しているだけあり、ホテル仕様のエントランスロビーや内装、スタッフの対応が人気です。

シャンサルセドプレイス(Shang Salcedo Place)

マカティ市の高級住宅街サルセドビレッジの一等地に立つ67階建てのタワーコンドミニアム。スタジオタイプから3ベッドルームまであり、交通機関へのアクセスが抜群。シャングリラホテルを開発したチームが手掛けているだけあり、5つ星水準の超高級レジデンスです。

パーティールームやジムのほか、プールやラウンジを備え、ホテルさながらのコンシェルジュも常駐。洗練されたホテルでの住まいが実現できるコンドミニアムです。
竣工:2016年

SMDC

SMDCはフィリピン国内最大のコングロマリット「SMインベストメント」グループとして、フィリピン三大デベロッパーの一角を占めています。

最近ではマニラ湾岸エリアを娯楽の中心地にするべく、ショッピングモールからなる大規模なタウンシップ開発に進出。大型の複合施設開発に定評があり、利便性の高い物件を手ごろな価格で提供しています。

ショアレジデンス(Shore Residences)

フィリピン湾沿いに立つこちらのコンドミニアムは、SMモールオブアジアの一区画にあります。特にオシャンビューの部屋は人気があり、移住のための住居や、観光客用の賃貸にもなっています。
人工ビーチを模したプールをぐるりと取り囲むように建物が配置され、スタジオタイプから3ベッドルームまでのタイプがあります。近隣にはカジノの楽しめるホテルや大型ショッピングモールがあり、それらで働く従業員の住居や移住者の居住場所として需要が高まっています。
竣工:2018年4月

まとめ


今回はマニラ首都圏のコンドミニアムの価格推移について解説してきました。ご覧の通り、全てのエリアにおいて不動産価格が上昇し続けているのは言うまでもありません。

また、上記で取り上げたような有名デベロッパーの中古物件販売価格を見てもわかるように、そのエリアの販売価格の中央値よりもおおむね高くで売れていることが分かります。そしてその価格が下がりにくいのも特徴となっています。

もし投資としてフィリピンの不動産を購入するのであれば、やはり価値の下がらない物件を選ぶのが鉄則。また不動産デベロッパーごとに打ち出しているブランドを重視するのも一つのポイントになります。