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政府の経済戦略をもとに信頼ある第三者機関は不動産価格が上昇すると予測
フィリピン政府の経済戦略として不動産価格の上昇に最も有効なのが、国民総所得の引き上げと積極的なインフラ投資です。2022年までにはタイや中国と同程の所得を目標とし、これによりフィリピン国内での不動産購入が活性化されるでしょう。また電力や交通などのインフラを整備することで、地価や不動産価格が値上がりすることもほぼ確実化されています。
またフィリピン政府は海外からの投資を歓迎しており、今後ますます日本やそれ以外の国々から不動産投資もますます活発になると思われます。
さらに世界銀行ではフィリピンン経済の成長率を6.1%と高く予想。また世界で不動産サービスを提供するコリアーズでは2020年のフィリピン不動産市場を、中心地区だけでなくその周辺地域にも開発の波が来るだろうと予測しています。
有名不動産デベロッパーが建てた物件の推移
アヤラランド
アヤラランドは1834年に設立されたフィリピン最大の財閥「アヤラコーポレーション」傘下の不動産デベロッパーです。
これまでにコンドミニアムの他にもショッピングモール開発やホテル開発、オフィス事業や都市開発事業などを幅広く展開。
2014年には東南アジアで最も名誉ある「South East Asia Property Awards」でベストデベロッパーに選出されました。今やフィリピンのみならず東南アジアを代表する不動産デベロッパーとなっています。
パークテラス(Park Terraces)
竣工:2016年
- エリア:マニラ首都圏マカティ
- 2017年3月価格:₱253,830/sqm
- 2020年3月価格:₱337,102/sqm
- 3年で132.8%上昇
センチュリープロパティーズ
アクアリビングストン(Acqua Livingstone)
- エリア:マニラ首都圏マカティ
- 2019年3月価格:₱170,000/sqm
- 2020年3月価格:₱174,735/sqm
- 1年で102.8%上昇
DMCI
フィリピン大手の建設会社「DMCIグループ」傘下のコンドミニアムデベロッパーのです。グループが手掛けてきたホテルや商業施設建設のノウハウをもとに、ブルネイ王国の宮殿建築にも携わりました。マニラ首都圏を中心に50物件以上を分譲し、日本人スタッフによる対応も行っています。
カイガーデンレジデンス(Kai Garden Residences)
42階建てのコンドミニアムとして、オルティガスエリアに2024年の完成を目指して建設中。日本庭園をモチーフとして、金沢の兼六園をイメージした庭が再現される予定です。
竣工:2024年2月
- 竣工:2024年2月
- エリア:マニラ首都圏マンダルーヨン
- 2018年3月価格:₱88,717/sqm
- 2020年3月価格:₱ 121,418/sqm
- 2年で136.8%上昇
フェデラルランド
ワンウィルソンスクエア(One Wilson Square)
- エリア:マニラ首都圏サンファン
- 2018年3月価格:₱ 148,508/sqm
- 2020年3月価格:₱ 197,061/sqm
- 2年で132.6%上昇
メガワールド
メガワールドは中国からの移民アンドリュー・タン氏が創設したコングロマリット「アライアンス・グローバル・グループ」の傘下にあり、100ヘクタール規模の超大型都市開発も行っている不動産デベロッパーです。
これまでに220以上もの都市開発を手掛け、2013年にはフィリピン国内で不動産デベロッパーとして売り上げ第一位を獲得。
フローレンス(The Florence)
- エリア:マニラ首都圏タギッグ
- 2018年3月価格:₱182,067/sqm
- 2020年3月価格:₱213,239/sqm
- 2年で117.1%上昇
ロビンソンズランド
ロビンソンズランドはフィリピンの財閥「JGサミット・ホールディングス」傘下の不動産デベロッパーとして、1980年に設立。
フィリピン全域で戸建て住宅やオフィスビル、商業施設やホテルなどを開発し、常に進行中のプロジェクトが30を超えていることからも会社規模の大きさがうかがえます。
マニラ首都圏だけでなく、避暑地や郊外にも積極的に進出し、住み心地を第一に考えられた姿勢により多くの顧客の信頼を得ています。
マグノリアレジデンス(Magnolia Residences)
- エリア: マニラ首都圏ケソンシティ
- 2017年3月価格:₱135,246/sqm
- 2020年3月価格:₱177,129/sqm
- 3年で131%上昇
シャングプロパティーズ
シャングプロパティーズはシンガポールを拠点とした「KUOKグループ」に属し、アヤラグループとの業務提携によりフィリピンでのコンドミニアム開発に着手。
グループでは5つ星ホテルとして有名なシャングリラホテルなどを展開しているだけあり、ホテル仕様のエントランスロビーや内装、スタッフの対応が人気です。
シャンサルセドプレイス(Shang Salcedo Place)
マカティ市の高級住宅街サルセドビレッジの一等地に立つ67階建てのタワーコンドミニアム。スタジオタイプから3ベッドルームまであり、交通機関へのアクセスが抜群。シャングリラホテルを開発したチームが手掛けているだけあり、5つ星水準の超高級レジデンスです。
竣工:2016年
- エリア:マニラ首都圏マカティ
- 2017年3月価格:₱158,231/sqm
- 2020年3月価格:₱278,804/sqm
- 3年で176.2%上昇
SMDC
SMDCはフィリピン国内最大のコングロマリット「SMインベストメント」グループとして、フィリピン三大デベロッパーの一角を占めています。
最近ではマニラ湾岸エリアを娯楽の中心地にするべく、ショッピングモールからなる大規模なタウンシップ開発に進出。大型の複合施設開発に定評があり、利便性の高い物件を手ごろな価格で提供しています。
ショアレジデンス(Shore Residences)
竣工:2018年4月
- エリア:マニラ首都圏パサイ
- 2018年3月価格:₱177,386/sqm
- 2020年3月価格:₱240,264/sqm
- 2年で135.4%上昇
まとめ
今回はマニラ首都圏のコンドミニアムの価格推移について解説してきました。ご覧の通り、全てのエリアにおいて不動産価格が上昇し続けているのは言うまでもありません。
また、上記で取り上げたような有名デベロッパーの中古物件販売価格を見てもわかるように、そのエリアの販売価格の中央値よりもおおむね高くで売れていることが分かります。そしてその価格が下がりにくいのも特徴となっています。
もし投資としてフィリピンの不動産を購入するのであれば、やはり価値の下がらない物件を選ぶのが鉄則。また不動産デベロッパーごとに打ち出しているブランドを重視するのも一つのポイントになります。